以前僕は、キッチンをDIYした様子を紹介した。
実質的な収納が増えただけでなく、雰囲気が明るくなったことで印象が大きく変わり、思わず過ごしたくなる様なキッチンになった。
こちらがDIY前。
そしてこちらがDIY後だ。
今回はそれに引き続き、第3弾の洗面所。
洗面所は「洗面台を外してみる」という、DIY初心者にしては難易度が高めな事をしてみた。
今回も大きく変わった洗面所DIYについて、紹介していく。
「洗面所DIY」問題点の確認
僕は以前紹介した「生活のダウンサイジング」を兼ね、少し小さい家に引っ越した。
もちろん生活するには何ら支障は無いが、新築の賃貸から引っ越すともう少しこうあってほしい…という惜しい感じだった。
こちらは以前の洗面所。
鏡が大きく作業台や収納が充実しており、かなり使いやすかった。
そしてこちらが現在の洗面所。
とにかく収納スペースが不足していたのと、備え付けの洗面台が醸し出す賃貸感を少し変えてみたかった。
収納はまああるが、全体的に広がるプラスチック感がややチープな印象。
モノもそこまで置けるわけでは無く、もう少しばかり便利にしたい。
そこで今回は
「収納できるスペースを増やす」
「洗面台を取り外し、自作洗面台を作ってみる」
この2つが大きな目的だ。
「洗面所DIY」使用道具紹介
①2×4材
収納スペースを自作するにあたり、柱となる木材が必要になる。
前回のキッチンDIYでは、やや細い木材規格の1×4材を使用したが、今回は収納棚を製作する為しっかりとした2×4材を使用。
ホームセンターで購入し、その場で好みの長さにカットしてもらえる。
②棚板
収納棚もホームセンターで購入し、希望の長さにカット。
前回と同様に、扱いやすく色合いもナチュラルなパイン材を使用する。
③ラブリコ
DIY好きの方にはお馴染みのアイテム。
柱の役割を果たす木材(1×4)を、ジャッキで突っ張る役割を果たす。
これがある事で1×4材が天井と床に固定され、安定する仕組みだ。
④サポート金具と棚受け
2×4材に打ち付ける金具として、サポート金具と棚受けも購入。
サポート金具を柱に直接打ち付け、そこに棚受けを設置する事で好みの長さに棚をセットできるようにする。
⑤工具や仕上げ材
電動ドライバーやビスを用意。
マキタの電動ドライバー。決して安い価格ではないが、初心者でも安心して使え、何よりしっかりしている印象を今回のDIYで受けた。
パーツ類も多くAmazonで手に入る為、かなりおススメだ。
そして木材のツヤと自然な深みを出してくれるブライワックスも、前回のDIY同様使用してみる。
ブライワックスを塗る事で野暮ったさが無くなるので、おススメだ。
以上が今回使う主な道具。
こういったモノでDIYすれば、市販の収納用品を購入するより安価で、何より原状復帰が可能な点が良い。
万が一また引っ越しをする際も、解体して木材を買い直せば次の家でも再び利用できる。
僕は無印良品の収納用品がものすごく好きだが、こういった利点を生かして今回は収納用品ではなくDIYで作っていきたいと思う。
実際に洗面所DIYをしてみる
では実際に作業スタート。
まずは既存の洗面台を取り外す作業。
洗面台は内装と一体化しているイメージがあるが、そのほとんどがメーカーが個別に受け持って取り付けている事が多い。
つまり器具などがあれば外せる。ホームセンターに行くと洗面台だけがズラッと並んでいたりするので、イメージがつくだろう。
大体壁に打ち付けているタイプが殆どだ。
こういった感じでビスがあるので、まずこれをドライバーで外す。
長いネジで壁に固定しているので、電動ドライバーがあるとかなり便利だ。
8本程度打ってあったので、簡単でも良いのでこういった工具が欲しい所。
こんな感じで外していく。
一部施工時に固く打ち付けられ、どうしても外せない部分があった。
ネジが滑ってしまい、溝がなめてしまうと原状復帰も難しくなる。
そういった時は、このネジすべり止め液
どうやら摩擦係数を高めてくれる液の様で、ドライバーやネジに直接つけて滑りにくくする。
本当にこれだけで外せるか不安だったが…
お…?
外せた…。ものの10分程度で洗面台は壁から取り外すことが出来た。
【注意点①】
上記の写真は洗面台が取り付いている状態。
我が家は電源コードが洗面台の上にあったため、簡単に取り外しができた
しかし物件によっては洗面台の裏にこの電源基盤が付いている場合がある。
そうなってくると電気業者に依頼するのが安全上良い。
事故や原状復帰できなくなってしまっては元も子もない。何より危険だ。
安全第一で、まず電源コードの先がどこから繋がっているかを確認してからDIYの計画をたててほしい。
外れた洗面台は退去時に原状復帰する為、キレイに保管しておこう。
エアパッキンでしっかり巻いて、大きく丈夫なビニール袋で保管している。
(DIY前に、この洗面台が保管できる場所も要確認)
電球やビス、こういった小物備品は紛失しがちだ。しっかり保管しよう。
洗面台が外れたら、続いて収納づくりの下準備をしていく。
木材をやすり掛け。2×4材は切りっぱなしの状態が多いので、しっかり行うのが無難だ。
(お子さんやペットがいて触れる場合など)
やすった後は、古布(ウェス)で磨く。細かい粉を落とそう。
そしてブライワックスを塗ってツヤを出す。
このあたりの流れは、前回のキッチンDIYと同様だ。
左が塗布後。右が塗布前。
塗った直後なので当然ではあるが、しっかりツヤ感が出ている。
ブライワックスが30分程度で乾いたら、ブラシ(たわし類)でしっかりワックスを定着させる。
そしてここで防水スプレーを吹きかける。
今回も洗面所という濡れやすい環境なので、しっかりと保護が必要だ。
この木材にも使え、強力な効果があるという「防水一番」を使用。
細かい部分もしっかり吹きかける。
5~6時間乾かして、匂いがなくなったらいよいよ設置する。
ラブリコを2×4材の上下に取り付ける。
洗濯機の後ろ側に仮置きしてみる。なんとか置けそうだ。
今回は洗濯機パンの余った隙間にラブリコを立ててみた。
作業前は心配だったが、無事ラブリコが設置できそうだ。
木材を購入して持ち帰ってしまってからでは遅いので、ラブリコや2×4材の大きさはしっかりと確認しておこう。
左右や奥行きの位置関係を2本で合わせ、ラブリコのジャッキを回して突っ張っていく。
両手で思い切り揺らし引っ張っても倒れる気配がない。
心配ない、大丈夫そうだ。
2×4材にサポート金具を打ち付けていく。
ここで設置する位置が、実際生活していく中で収納棚の使いやすさが決まる行程なので、慎重に測っていこう。
ビスを打ち付けようとしたが、場所が洗濯機の上でかなり作業しくい。
最初から考えればわかりそうなことだったが、床で事前に金具を打ち付けておいた方が楽だった。
しかし実際2×4材を立ててみないと生活の動きはイメージしにくい部分はあるので、木材を仮立てしてその後に打ち付けをするのが良さそうだ。
やっと取り付けができた。
取り付けたら棚受けの位置を決めていく。
これも高すぎると普段の生活で使用できないので、使いやすい場所を想定して設置しよう。
設置できたら、ハンマーでしっかり外れないように打ち付けて固定する。
この部分が弱いと実際物を置いた際、簡単に棚が外れてしまう。
安全性の面をしっかり考え、設置しよう。(賃貸であれば昼間にやるのがベター)
棚板を設置していく。
水平器で棚の水平具合を確認する。
水平でなくどちらかに傾いていれば、黄色い液体内の気泡が、左右に傾いて確認できる。
水平器は液体気泡確認の安価な物から、レーザーで測れる高性能の物まで幅広い。
DIYの頻度や環境に合わせて選択してみよう。
棚板を揺らしたり触ってみて、しっかり設置できているか確認できればOK。
一先ず、収納棚づくりが完了した。
続いて洗面台づくり。
【注意点②】
先ほど外した既存洗面台を打ち付けていた穴を、今回はそのまま流用する。
しかしこれは再び原状復帰時にビスの付け外しを繰り返すので、穴が広がってしまうリスクもある。
最悪ネジ穴の径が変わってしまったり、劣化し原状復帰不可になる場合もある。
壁の穴を流用する際は、そのリスクを理解した上でDIYを行ってほしい。
洗面台を作るにあたり、こちらも木材で柱を使用する。
木材を立てた際に丁度穴の位置にあたる部分を計り、穴を作る。
穴の位置が数ミリ違うだけで、木材はガタついてしまう。
なのでここは、ミリ単位の正確さが必要だ。正確に作業をしよう。
穴を作った木材を実際設置したい場所に置いてみて、爪楊枝などで木材から壁穴に楊枝が貫通するか調べる。
ここで奥まで通らなければ、木材の穴の場所が異なっているという事だ。
今回は正確に測って作業した為か、しっかり1度で通った。
ここで壁にビスを打ち付け、木材を設置する。
元々あった穴の径と、同径のビスを選択しよう(穴が広がってしまわない様に)
木材がしっかり固定された。次にベニヤ板を打ち付けていく。
同じく電動ドライバーでさっと打ち付ける。
ベニヤは割れやすいので、先にドリルで細い下穴をあけておくのが良い。
なぜベニヤ板を設置したかというと、このリメイクシートを貼り付ける為だ。
木材ばかりでは味気ないので、温かみを出すために使用。
こちらは前回のキッチンDIYでも使用したシート。簡単貼ることが出来、尚且つ立体感も出る。
DIY初心者の方でもかなりおススメだ。
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間に空気が入らないよう、丁寧に押し付けて貼っていく。
途中ヘラを使い始めたら、かなりスムーズに貼り付けられた。
貼り付け完了。
簡単にハサミでカットでき、サラサラな形状なのに近くで見るとタイルっぽい。
原状復帰も剥がすだけなので、おススメだ。
そして木材の上部に、小さなフックを打ち付けた。
ここに、購入してきた鏡を引っかける。
裏に紐が付いている吊り下げ式の物であれば、この方法で設置できる。
購入してきたのは、ニトリの「ウォールミラー アルブル(ナチュラル)」
よく自作洗面台で使われているIKEAの木製ミラーが廃盤の様だったので、こちらのニトリのミラーを選択。
値段も2000円で手頃だった為、丁度良かったかもしれない。
リメイクシートを貼ってミラーを設置すると、いよいよ自作洗面台感が出てくる。
そこに、もうひと工夫。
ベニヤ板にさらに穴をあけていく。
L字金具で固定した、追加の棚板を設置してみた。
鏡の真下に設置し、紐だけに頼らない様にしてみた。モノも置けるので、便利になりそうだ。
木材が余ったので、先ほど作った2×4にも小棚を取り付けてみた。
洗濯機を開閉した際のフタ位置も考慮し、ギリギリの部分に設置してみた。
これで収納力は更に高くなった。
これで収納と洗面台が完成した。
作業時間はおおよそ4時間。(木材の乾燥は時間は除く)
かなり時間は要したが、自分なりに満足した出来になった。
実際に日常で使うモノを置いていってみる。
こまごましたモノが互いに干渉しあっていた既存の洗面台とは違い、ゆったりしたスペースにモノを置ける様になった。
自作洗面所DIY 完成
遂に洗面所DIYが完成。
こんな感じに落ち着いた。
こちらが以前の洗面台。どことなくプラスチック感があり、寂しげな雰囲気がある。
そしてこちらがDIY後の洗面台。
木のぬくもりが温かみを与えてくれ、手作り感はありながら全体が感じ良くまとまった。
身支度を終えるだけの洗面台から、気分よく準備ができる場所へと変わった。
家に帰ってここで手を洗うのが、少しだけ楽しみになりそうだ。
棚上には毎日使う洗剤やタオル、掃除用品を置いてみた。
使いやすさがありながら、詰め込み過ぎない余白も残せたと思う。
水回りの雰囲気が明るくなると、自分やモノをキレイにするのも楽しくなる。
勿論僕の様な初心者が行ったので、素人感はあるかもしれない。
しかし何より自分で手掛けたというストーリーが、この洗面所を何より居心地のよい場所にしてくれるだろう。
ぜひ皆さんも、洗面所をつくるDIYにチャレンジしてほしい。
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