自宅にいる時間が増え、在宅ワークの機会も多くなった昨今。
我が家でも在宅ワークの環境を整える為、無印良品のステンレスユニットシェルフをDIYアレンジと組み合わせてみる事にした。
ステンレスユニットシェルフがデスク仕様になる事は有名だが、いかんせんスペースが足りない。
そんな悩みを、DIYのアイデアを加え改善してみた。
在宅ワークの環境を考えている方や、ユニットシェルフを作業環境の一つとして考えている方は、ぜひ参考にしてみてほしい。
無印良品のステンレスユニットシェルフで構築する在宅ワーク環境
現在の作業環境
僕がワークペースとして使用している場所がこちらだ。
キッチンのダイニングテーブル上で、妻と二人で作業をしている。
当然隣にはキッチンがあり、食事を作る際などは生活音が聞こえてくる。
もちろん心地よい事もあるのだが、それは気分によってまちまち。集中できない事もある。
加えて、テーブルの上には猫がよく乗ってくる。
集中できない。
近くにワゴンやシェルフも組んでいない為、据え置きのPCが無印良品の台車上に乗った状態だ。
その他の周辺機器やガジェット類も、なんとか配線コードをひとまとめにしてワイヤーバスケットに入れ込んでいる。
引っ越してきたばかりとは言え、こんな状態では集中できない。
因みにこの無印良品の台車は過去に記事を書いたが、超優秀な製品なのでチェックしてみてほしい。
集中できない。何をしているんだ。
という事で場所的にも気持ち的にも独立した作業スペースを設ける為、無印良品のステンレスユニットシェルフを用いて作業環境を整える事にした。
このユニットシェルフもシンプルながら末永く使える無印良品の超定番家具。
二度の引っ越しや組み換えなどを含めたシェルフのアレンジ例を載せた記事を書いているので、こちらもぜひチェックしてほしい。
以前この家に引っ越してきた際に、シェルフはこういった感じで半デスク環境で使用していた。
キッチン、リビング、デスク、シェルフなど、様々な作業環境や場所に合わせ形を変えられる部分が、このシェルフの優秀部分だと思っている。
しかしこのシェルフは奥行きが40㎝な為、ノートPCを置くだけでスペースがほぼ埋まってくる。
現在使用しているディスプレイが27インチなので、キーボード操作部分も合わせ画面から40~50cm以上は距離を取りたい所。
という事でこのシェルフとDIYを組み合わせ、今回理想的な作業環境を構築しようと考えた。
DIYをして、完成した写真がこちらだ。
シェルフに可動式のワゴンテーブルをDIYで組み合わせ、省スペースが叶う作業環境を整えることが出来た。
今日はそんなDIYの模様を紹介していく。
DIYに必要な物
まず今回のDIYで使用する主な材料と道具の紹介をしよう。
木材の長さは、どんな寸法のワゴンデスクを作製したいかによって変わってくる。
2×4材
予め規格が決められた木材。ホームセンターで購入し、その場で必要な長さにカットしてもらう。
今回は3種類の長さに分けて用意したが、写真で説明しづらい部分もある為
一番長い木材→「A」
中間の木材→「B」
一番短い木材→「C」
と呼称する。
パイン材棚板
同じくホームセンターで購入し、必要な長さにカット。
この部分がテーブルの天板になる為、シェルフの棚板より少し小さめにすることで収納できるようにする。
電動ドライバー・ネジ・キャスター
マキタの電動ドライバーと、2×4材同士や棚板を接合するネジ。(今回は65mmと32mmを選択)
そしてキャスターを取り付ける事で、デスクを移動可能な仕様にする。
(キャスターは多方向へ進むことのできる自在式を選択)
ワトコオイル
DIY好きの方にはお馴染みのワトコオイル。木材にツヤと自然な深みを与えてくれる。
これまでのDIYではブライワックスを使用してきたが価格が安価なワトコオイルを使用してみる。
色味はナチュラルを選んでみた。
デスクDIY開始
木材の下処理
まず2×4材の表面をやすり掛けする。
パイン材の棚板はキレイに加工されている場合が多いが、2×4材は切りっぱなしで細かな加工はされていないので、やするのが良い。
やすった後、古布(ウエス)で綺麗に拭きあげる。
水拭き後に乾拭きすると、より綺麗に仕上がるだろう。
その後ワトコオイルを容器に移し、木材に塗っていく。
刷毛を使用した方が丁寧に塗布できるので、こういった道具はしっかり使用しよう。
塗布する際は、木目に沿って刷毛を動かす要領で塗っていく。
こういった細かな部分も、塗り直しが無いように。
下部分が塗布後、上部分が塗布前だ。
下の方が色味に濃さやツヤが出ているのがわかる。
よりしっかり塗りたい場合は、2度塗りするのがおすすめだ。
こちらも木目に沿って丁寧に塗っていこう。
塗った後に、ブラシ(タワシ等)でしっかり馴染ませる。
ガシガシこすりつけて、色を沈着させてあげよう。
ワトコオイルの使用説明に「12~24時間放置」と記載があったので、このまま日陰干ししてみる。
夜を迎えほぼ乾いたので、明日のネジ打ちの前にボンドで仮止めしておく事に。
2×4材の「A」長い木材と「C」短い木材を組み合わせる(今回の僕の場合)
クランプ(押さえつける工具)などがある場合はボンドで仮止めの必要は無いかと思うが、この後横倒しにしてネジを打つ工程がある為、今回は事前に接合する。
日々DIYをしていくと、こういった欲しい工具がどんどん増えていく。
こういった感じで「C」の短い木材が上に乗るようにする。
ボンドをつけて圧着させる。これで一晩置いておこう。
この部分を2セット用意し、明日に備える。
デスクの作製
翌朝、ボンドで接合した「A」と「C」を、ネジ止めする。(65mm使用)
2箇所ほど止めればOKだ。
その後、ネジ止めした木材を左右に立たせる。
この時、短い辺が外側に来るようにする。
その木材同士の間に、今度は余っていた中間の長さの「B」を乗せる。
一番長い「A」材同士を、橋渡しにするようなイメージで乗せる。
そして橋渡しの端部分を、ネジ止めする。(2×4材の一番長い部分と、真ん中の長さの部分)
するとA、B、Cの関係性は、こんな感じに仕上がる。
この状態で手前に起こしてくると
こういった風に自立してくれる。
あとは手を添えている部分に、「B」をもう1本加えればデスクの様式になる。
もう一度寝かせ「B」をネジ打ちしたら
再度起こして強度を確認する。
この時点で上から力強く押さえつけても、しっかり安定してくれる。
続いてワゴンの上の部分に、パイン材の天板を載せる。
ここは仕上がりの重要部分なので、しっかりと微調整で合わせていこう。
今度は32mmのネジで2個ずつ、合計4箇所に8個打ち付ける。
ここで失敗した点が一つ。
2×4材に打つネジの位置を今一つ考えずに打った為、天板のネジを打つ際ネジが重なってしまい、天板部に横並びでネジが打てなかった。
本当はここにもう一つ打ちたかったが、強度的には問題ないので良しとしよう。
と自分に言い聞かせ、再びデスクを裏返す。
裏返したら「A」「B」「C」の2×4材をまたぐように、キャスターを取り付ける。
これでキャスター付きのデスクが完成した。
とりあえず動かしてみる。よい感じだ。
作業環境を整える
続いてデスク周りの環境構築だ。
寝室で本棚兼収納として使用していたシェルフを、リビングまで移動させる。
物をどかし引きずっていく。
我が家は入居時にフローリングにクッションフロアDIYを行った為、家具の移動で床が傷つく心配が無いのが楽だ。
所定の位置にセット。背の高い家具なので、部屋の一番角に置く。
因みに色々考えた結果、写真の向きと90度変えた向きで置くことに。
デスク仕様にする為、シェルフの棚を抜いていく。
空いたスペースに、先ほどDIYしたデスクを入れ込んでいく。
計算した寸法で作製したので、丁度良く収まってくれた。
引き出すとこんな感じで、作業スペースが広くなる。
とりあえず座った感じは、良い具合だ。
使用後はこういった感じでテーブル下に収納することが出来る。
省スペースでリビングの邪魔にならなそうだ。
背の高いシェルフの隣に、もう一つ帆立と棚を追加して収納棚にする事にした。
無印良品のステンレスユニットシェルフは、環境や用途に合わせこういった感じでアレンジ自在なのが素晴らしいと思っている。
本や収納用品、PCなどを持ってきて載せていく。
チェアの横には無印良品の吊るせるポーチを、使用していないカーテンフックに取り付けてみた。
ポーチの中には、YouTube撮影で使用するマイクなど小型ガジェットを収納。
このポーチも本当に使いやすく便利だ。
夜はリビングのシーリングライトだけでは足りない感じがしたので、フロアライトも近くに持ってきてみた。
このライトも以前紹介した無印良品のフロアライトだ。とてもシンプルで感じ良く、おすすめしたい。
在宅ワーク環境DIY 完成
という感じで最終的にこの様な環境に落ち着いた。
メインのシェルフにPCをセットし棚下にデスクが収納でき、隣のシェルフは収納用品を配置してみた。
使う際は引き出すだけ。
キャスターも軽いタイプではないので、こういった感じで書き物をしても揺れたりすることなく安定している。
高さもちょうどよい感じで、とても使いやすい。
スペース的にはB5サイズのノートとキーボードを置き、まだ少し余裕がある程度だ。
シェルフの棚板と同様に奥行き40cmにした為、広々としている。
この程度のスペース感があれば、ちょっとした休憩にマグカップや皿を置いたり、スマホや雑多な物を置いても邪魔にならなそうな印象だ。
ライトも2種の色合いが切り替えられるので、時間帯や気分によって替えられ便利だ。
使用し終わった後はデスクを戻して
チェアも収めれば、ほぼほぼシェルフ棚1枚分の面積しかスペースを取らない。
リビングに置くにあたって、この省スペースは嬉しい。
キャスター付きの為、全く別の場所や用途で使いたい際も簡単に移動でき、便利な作業ワゴンが1台増えた感じもある。
一点だけ失敗したと感じた部分。
シェルフの色味に合わせにいったデスクが、「ナチュラル」ではあまり近い色にならなかった。
ワトコオイルの色見本も色々調べたのだが、もう少し濃い色味にしておけば良かったと感じている。
しかし気に入らなければ後から塗りなおせるし、そこまで気にならないと言えば気にならないので良いのかも。
隣のシェルフのワイヤーバスケットはスタッキングしており、1段目には筆記用具を収納。
2段目にはYouTube撮影等で使用するガジェットやコードなど、雑多になりそうな物を収納してみた。
下段のファイルボックスにはノートや書類系をまとめた。
右側1列のボックスだけ向きを替えており、この奥にはデスク周りの配線をファイルボックスで目隠し収納している。
シェルフ棚上のMDF収納には、主に事務小物を収納した。
右側にはレタートレイも置いたので、帰宅して扉を開けてすぐに手紙類を分類できるイメージだ。
チェアの後方はリビングのシェルフになっていて、僕の趣味である音楽や映画の雑誌等が並んでいる。少し息抜きしたい際などに、さっと取れる様な位置関係だ。
この日の作業をひと段落させて脇の小窓を開けると、キレイな夕日と富士山が見えた。
空気の入れ替えや気分転換も気軽にでき、個人的にかなり満足した環境になった。
こうしてDIYを合わせて利用して快適な作業空間を構築することが出来た。
当然デスクに関しては僕の様な素人が手をかけた為、かなり素朴な仕上がりだ。
しかしDIYの魅力は、いくらでも後からアレンジできる(したくなる)部分だと思っている。
既製品に穴を開けてネジを打ち、切断したり取り付けたりというのは、僕みたいな初心者には勇気がいる。
けれど自分で最初から手掛けた安価な物だったら、どんどん手を加えたくなる不思議だ。
今回はとりあえず形だけ作ったが、使ってくるうちに「ここに棚があれば」や「引き出しが欲しい」、「フックがついてたら便利だ」などと感じてくると思うので、徐々に自分好みの作業環境にしきたい。
そんなに広い家では無いので、リビングの邪魔にならず、けれど自分だけのスペースは確保できた感じがしていて、今ではとても気に入っている。
在宅ワークのデスク環境に不満を感じている方や、ステンレスユニットシェルフの使い道にアレンジを加えたい方など、何かの参考になれば嬉しい。
記事上に載せた僕のYouTube動画では、実際にDIYをする様子を紹介している。
ぜひチェックしてみてほしい。
コメント