こんにちは、kumaです。
紅白歌合戦と共に2018年が終わりを告げましたが
昨年ブレイクしたアーティストの一人といえば
あいみょん/Mr.Children/宮本浩次/星野 源/米津玄師/ゆず/RADWIMPS/宇多田ヒカル/椎名林檎/MAN WITH A MISSION/KEYTALK https://t.co/bSPa9G5oLO pic.twitter.com/18Q4cNDtVG
— rockinon.com(旧RO69) (@rockinon_com) 2018年12月31日
あいみょん
ですね。
私も好きなアーティストの一人です。
この1年でここまで一気にきたな!凄いな!と感じます。
しかしこの、きたな!というのは不安な方の感情です。
テレビやラジオであいみょん
雑誌表紙やフェスにあいみょん
企業販促やTwitterのトレンドにあいみょん
小松菜奈と似ているのもあいみょん
マツコがグーグルで検索かけるのはあいみょん
猫も杓子もあいみょんあいみょんあいみょんあいみょん…
うーん…あいみょん。大丈夫か。
今日は、だいぶ勝手に今後の彼女を心配してみました。
あいみょんの魅力
彼女がここまで皆から好かれ支持される理由は多々あると思います。
私が個人的に感じるところは飾らない人間性や歌詞であったり、どこか懐かしいメロディセンス
PVや雑誌、メディアでの飾らない姿。一人の人間としての芯を持った強さを感じる所でした。
今では世間の話題に上がることが多いですが、勿論路上でパフォーマンスをしていた頃から
積み上げてきた実力と才能が、今の彼女の根幹を作っているからこその活躍です。
私はこの曲であいみょんの存在を知りました。
なんとなくyoutubeを流していたら聴こえて、良いなと思いました。
(実際はなんとなくではなくてレコード会社や事務所がYouTubeに設定している椎名林檎からの関連タグ宣伝から辿り着いた)
等身大の弱さや一人の人間に焦がれる気持ち。
歌詞から浮き上がってくる不安定な主人公の心情を表す
これまた不安定なあいみょんの動き笑
このアンバランスでアンニュイな世界観に魅せられた人も多いと思います。
そしてメロディー。なぜかがっつりハマるなーと思ったらそれもその筈。
私の好きな椎名林檎の『丸の内サディスティック』のコード進行。
そりゃ一気に胸に入ってくる訳です。
因みにこちらも好きなアーティストtofubeatsの『水星』
コード関連で言えば同じです。
いいですねー無条件で引き込まれます。
私のような同世代でなくても
「あ!若い女性の曲を聴いてもいいんだ!」と希望を持たせてくれる様な
どこか懐かしい曲。
90年代半ばのマイラバやスピッツの様な感じを受けます。
辛いけど、前を向いて行かなくちゃ
という気持ちにさせてくれるあの頃の時代に似た印象です。
これが若い人だけでなく、幅広い世代に聞かれる理由になっているのでしょう。
ここ最近の売り出され方
今年になって一気にタイアップが多くなってきました。
「人に聞かせる」曲が増えました。
メディア露出も多くなりました。
事務所側も京浜東北線ラッシュ時の駅員並みに押しまくります。
世間はあいみょんあいみょんあいみょん。
そうこうしている内に一気に紅白、やれ武道館です。
私の勝手な推測に過ぎませんが、本人が一番しんどくなるのはこれからだと思います。
ここで誤解しないで欲しいのは、私はあいみょんの事が一音楽ファンとして好きだという事です。
ここをはっきり書いておかないと悪い印象になりそうなので笑
Mr.Childrenとしての桜井としてはみんな知ってるじゃないですか。その中にいると、そうじゃない自分とのバランスが全然とれなくなってきちゃって。
もう毎日がMr.Childrenの桜井和寿になっていく生活が、どうも自分には不向きのような気がして。〈中略〉今あんまり人とコミュニケーションしたくないんですよ。
ROCKIN’ON JAPAN 1997年 6月号 桜井和寿インタビューより引用
自分の周りは台風なんだけど、一応小屋の中にいるっていうような感じ。で、そこでじっとしているっていう感覚だったんですよね。で、今改めて考えてみると……自分自身が、確かに自分なんだけど、ふと、それが分かれてそれぞれひとり歩きしていく感じっていうか……自分っていうものが分離していくような感覚っていうんですかね
MUSICA(FACT)2018年9月号 星野源インタビューより引用
自分で望んだにしろ、そうでないにしろ
世間の注目を一心に集め、スターダムにのし上がった人間はこうなります。
有名になった物の宿命というか、その人にしかわからない物があるのだと思います。
販促ポスターやブラウン管の向こうではどんなに笑って、役を演じていても
自分一人ではとても消化しきれない重く、虚無感が広がる感情が。
あいみょん本人もやるからには勿論頂点に上り詰めたいと言っていますが
その道の先にはコントロールできない物も数多くある筈です。
自分一人でストリートでやる分にはそれを制御できますが、皆が注目するポップアイコンとなると全く別物です。
花は摘まれるのです。
キレイで美しくて多くの人に価値があるので。
自分で太陽の光と雨を浴び、ゆっくり成長していくのを待たずに
外から栄養剤をガンガン与えられて最後には引っこ抜かれます。
一気に育てるのは勿論お金になるからです。
心から売り出したい、という周りの方も勿論いると思いますが
セールスであったり会社という枠組みで考えた際に
今の業界であれば前者を優先させる事は間違いないです。
宣伝や広告やお金にまみれ、大人の手垢が付きまくっては消えていくアーティスト。
これは音楽業界に限らず、映画でも同様と感じます。
価値のある物を目先のお金にいち早く、効率よく替えるために
過剰で陳腐な宣伝が溢れ、人や物の本質は薄まっていきます。
アーティストを時間をかけて育て、良い曲を世の中に出し、音楽を意味のある産業にするなんて多くの人は考えていません。
商業音楽を否定はしていません。私も聴いている一人なので。ただ、露骨で軽薄すぎるのです。
音楽を耳で聞くのではなく、目で見て自分の前にカードの様に並べる。
聞く側の人間にそういう人が多いので、このビジネスは続いていきます。
これからの彼女はどうなるのか
きっとあいみょんの様な存在は何年に一度しか出ない才能だと思っています。
それを今のレコード会社や事務所の売出しで、アーティストの虚像が大きくなっていくのは
本人が一番望まないのではないのでしょうか。
本当に良い物は時間をかけてだって広がっていきます。良さは絶対に繋がって知られていきます。
自身の成長のスピードに自信を持ちながら
アーティストとしてのキャリアを積んでいける。
そんな事、無理なんだろうな。
そう思ってしまう、最近のあいみょんの活躍ぶりです。
これからも良い曲を、自分の満足のいく曲を
私たちに聞かせてください。
コメント