今回はABLE CARRYから提供してもらったMax backpackを、暮らしの中で実際に使用してみた感じを紹介したい。
このバックパックが普段の生活にどのように馴染むかを中心に、良かった点や今一つだった点をレビューしていこう。
【ABLE CARRY】Max Backpacの基本情報
Max backpackはどんなバックパック?
このMax backpackは、シリーズの中では1番最新モデルとなり、今年の2月にリリースされたプロダクトだ。こちらもクラウドファンディングで出資をつのり、製品化されたプロダクトである。
なんと言ってもMax backpackの特徴は30リットルの容量と、オンにもオフにも使えそうなデザインをした部分だ。普段使いや出張、旅行などに最適なバッグであり、汎用性は高い。
僕はオリーブグリーンのカラーを選んだ。落ち着いた色味のデザインが感じ良い。ブラックカラーなどにすれば、ビジネスシーンでも使えそうだ。
【本体スペック】
・高さ52cm 横幅32cm 厚さ20cm 重量1700g
・17インチのノートPCまで収納可能
・容量30L
・素材表面 X-PAC(X42)420D
底部は1000D CORDURAナイロン、ライニングには420Dリップストップナイロンを使用。
・本体価格 260USD(日本円にして28,000円前後)
【Able Carry】Max backpack 良かったポイント
コストパフォーマンスが優秀
Max backpackは30lという容量において、28,000円前後の価格に抑えられている。
因みに僕のメインバックパックであるアークテリクスのグランヴィル16。こちらは16Lで28,600円という価格設定。
純粋に容量という観点で見ると、グランヴィルの倍近くのパフォーマンスになるので、この部分はかなり大きな特徴だ。
バックパック個々によりそれぞれ特徴はあると思うが、X-PACによる防塵防水性や容量、そして多彩な収納ポケットや汎用性のあるデザインを考えれば、コストパフォーマンスにおいてはかなり良い印象だ。
このプロダクトが3万円アンダーなのは、ユーザーにとってかなり嬉しい。
他のプロダクトはメジャーになるにつれ、デザイン料や宣伝費、ネームバリューが価格に上乗せされていくが、ABLE CARRYは本当に背負うユーザーを考えた実質本意な作りで、手に取った後の満足感が高い。
オンとオフの切り替え
このバッグの大きな特徴とひとつと言えば、収納部が大きく2つに分かれている部分。
手前側のメインコンパートメントとは他に、背中側にもワークコンパートメントが配されている。
この特徴を利用して休日や仕事、オンオフの垣根を超えて、日常に活用する事が出来る。
今の時代フリーランスで仕事をしている人が多かったり、休暇と仕事を兼ねたワーケーションという文化も広がりつつある。
1日の中で異なる用途が重なっても、1つのバッグでしっかりと使い分けが完結できる部分が便利そうだ。
幾つか使用方法があると思うが、今回僕が使用した3つの収納イメージを紹介する。
オフのカメラバッグとして
30Lという容量は、普段使いとしては正直オーバースペックだ。しかし休日に様々な趣味を楽しむ方は多いだろう。
僕はYouTube撮影の際に、カメラなどの撮影機材を持ち歩くことが多く、どうしても毎回荷物がかさばりがちだ。
これらの荷物をデイリー使用のバックパックに詰めてしまうと、収納しきれなかったり膨らんでデザイン本来の良さを損なう形となる。
しかしこのMax backpackであれば、実に頼もしい容量。カメラや三脚、スタビライザーなど、あっという間にかさばってしまうような機材を収納していっても、まだだいぶ余裕がある。
カメラバッグ収納に富んだ専用バッグを購入するのもどこか違うし、かといって機材を持ち運べないのもストレスだ。
このMax backpackはそんな問題を自然に解決してくれ、僕のオフの楽しみを快適な物にしてくれる。
オンのワークバッグとして
例えば僕の妻はフリーランスの為、休日の外出先でもちょっとした作業時間が必要になることがある。
もちろん妻のマンティスにもPCスリーブはついている。しかしマンティスはグランヴィルと違いスリーブの底上げがされていないので、PCケースに入れて持ち運ぶ事が多く、意外とケースはかさばる。
しかしMax backpackであれば、厚みのあるパットで尚且つ底上げされた仕様なので、PCをそのまま収納しても安心感が高い。
といった感じで豊富な収納量を活かし、オフの外出時にワークアイテムを持ち歩ける事で、オンの急な作業が発生した場合でも対応できる。
この日は外で散歩や撮影をしながら移動し、合間に休憩や作業を兼ねてカフェに入って作業をした。といった具合に、一つのバッグで様々な環境に順応できる。
旅行や出張のバッグとして
現在旅行にはいく事ができないが、旅行などで使用した場合にどの程度の容量イメージになるのか、試しにパッキング。
メインコンパートメントにカメラ機材や着替えを入れ、細かな収納部にはバッテリーやその他の小物を入れてみた。
実際1泊分を入れてもまだまだ余裕があり、使い方によっては2~3泊程度のモノを収納できそうだ。これであればわざわざ旅行や出張用にバッグを新たに購入する必要が無く、日常の延長線上として使用できそうだ。
とった具合でオンオフや、日常と旅行など、様々なシーンの切り替えにもうまく対応してくれる。
丈夫で安心感のあるフォルム
さすがにそこまで収納すれば、当然重量分の体感的な重さは出てくる。
しかしMax backpackには、以前のDaily Backpackでも紹介した特殊機構「Aフレーム」が底面に配されている。
これは簡単に言うとショルダーハーネスから底部まで繋がったストラップが、重さを軽減してくれるという仕様だ。
これにより歩行時の横揺れなども防いでくれ、結果体に自然にフィットした形で快適な背負い心地が実現する。
以前Daily Backpackを紹介したYouTubeの動画内で「本当に軽いのか」「半分の重さなんて本当なのか」と質問コメントがあった。
体感は伝えづらいが、実際に同じ重さの荷物をGranville、Daily Backpack、Max backpackに収納してみる。今回はカメラ、3脚、500mlペットボトル、ケアポーチといった形で、普段僕が持ち歩いている重量の荷物を収納。
Granvilleは重さが直接ファブリックに伝わり、底部の形が変わっている。
中の重さに耐えられず、結果ショルダーハーネスにもこの重さは伝わり、重量を直に感じるようになる。
続いてMax backpack。
こちらはAフレーム機構により、底部がストラップにより支えられ、重さによる変形も無い。
ショルダーストラップ自体も幅広く作られており安定性が高いので、結果背負った際に重さを感じにくい。
Aフレームが下から支えあげてくれている様な感覚を覚え、本当に揺れを感じずフィット感が高い。
Daily Backpackも同様の機構なので、安定性は高い。この辺りは以前の動画やブログ記事で詳しく説明しているので、ぜひチェックしてみてほしい。
そして尚且つ、Daily Backpackに比べてこのMax backpackは、よりバッグ自体に安定感がある。バッグ自体を歪ませても型崩れしにくく、元の形を保っている。
生地感にもとても厚みがあるので、ラウンドフォルムを保ったまま日常生活で想定し得る衝撃であればしっかりと保護してくれそうだ。
バックパックはある程度の年数を使用すると形が変わってきたり、ヨレてきたりする。
このMax backpackは、触った感じではその様な印象は受けず、安定感がある。
出張や旅行、日々のダブルユースなど、様々な用途において長く使えそうなプロダクトだ。
因みにMax backpackの販売は日本で現在代理店に卸されておらず、今回僕が提供していただいたABLE CARRYの下記直販サイトから購入可能だ。ぜひチェックしてみてほしい。
【ABLE CARRY】Max backpackのデメリット
僕が1ヶ月ほどの試用期間で感じたデメリット。総合的に高い能力を発揮してくれ、大きくストレスになる部分は無かった。
この中で敢えて挙げるとすれば「重量面」だ。
このMax backpackは本体だけで1.7kgの重さがある。以前紹介したABLE CARRY Thirteen Daybagが600gなので、約3倍程度の重量だ。
流石に重さを感じにくい構造になっているとはいえ、本体のみで考えれば単純に重い。
なおかつ先程のメリットの部分で紹介した「安定性があり型崩れしにくいフォルム構造」は、環境な状況によってはかさばるイメージにも繋がってくる。
写真の通り前にバッグを回してくると、ストラップの調節具合によっても変わるが、かなり胸から上に圧迫感を感じる。
加えて固さがあるのでバッグ自体は形を変えず、狭い状況では取り回しにくい部分もあった。
実際電車内などで男性が座席に座りながら持つと、かなり窮屈に感じるかもしれない。
因みに女性が背負うとこの様な感じで、かなり大きめに感じる。
奥行きもかなりあるのでやや取り回しにくいかもしれないが、オンオフ共に1つのバッグで過ごしたいといった女性には、良いばっぐなのかもしれない。
といった感じで重量とボリューム感がひとつのポイントだ。
便利な世の中でユーザーはどこか万能な物を求めがちだが、そのプロダクトが自分の問題をどう解決するかを把握し適切な物選びができなければ、どんな物も上手く使うことはできないだろう。
【ABLE CARRY】Max backpack各部紹介
外観デザイン
正面から見た様子。X-PACの深いオリーブのカラーリングが落ち着いた印象を与えてくれる。ブラックカラーであればビジネスシーンなどにも馴染んでくれ、尚使いやすいだろう。
こちらはサイドからの様子。やはりボリューム感のある印象を受ける。
厚みが20cmある為、場合によっては取り回しにくい事もあるかもしれない。
片方にはクラブハンドルが付属しており、この部分を持って横持ちにも対応している。
そして背面部。因みに背面と底面部は1000Dのコーデュラナイロンが使われていて、耐摩耗性が高い。分厚さのあるパットは安心感があり、背中のクッション性を高めてくれる。
その中心部はライン上にくぼんだエアチャンネル構造になっており、バックパックの大きな弱点である夏場の背中蒸れに対し通気性を確保し、そのストレスを軽減してくれる。
トラベル用として重宝するコンセプトらしく、キャリーバッグのハンドルに通すことの出来るトロリースリーブも完備している。
各部収納をチェック
Max backpackに配された、合計12個の収納ポケットをそれぞれチェックしていこう。
①フロントポケット
フロントに斜めデザインされたポケット。ジッパーをおろすと手のひら大2つほどの大きなポケットにアクセスできる。
こちらはキーストラップ付きで、使い勝手も良さそうだ。
②ドリンクポケット
フロントポケットのサイドに配されたドリンクポケット。
ここには750mlの容量ボトルが入るため、ドリンクポケットとして収納力はかなり高い。
開放型ではなく、ジップがついている部分も良い。
③サイドポケット
大きさとしては手のひら1つ分だろうか、比較的小さめのポケット。小物を収納するのに便利そうだ。
④メインコンパートメント
フロント部をラウンド状に配されたジップを下ろすと、メインポケットにアクセスできる。
因みにメインポケットのジップはバッグ全体の8割程度開くタイプなので、ここも出張や旅行、荷物整理の際に便利で使いやすそうだ。
このメイン部にはかなり物が入るので、オフの日に持ち出したい物が多い際もかなり重宝する。頼れるバックパックだ。
⑤リップストップポケット
⑥ストレッチメッシュポケット
メインコンパートメント内にも、それぞれ3つのポケットがある。
フロントパネル側に大小1つずつ、ストレッチメッシュのジッパーポケットが配されている。
他とは独立性があるので、傷つききたくない物や別に分けたい小物を収納させるのに便利だ。
⑦ボトルポケット
そしてサイドにはもうひとつボトルポケットがあり、こちらは先程のボトルポケットより小さめだ。
⑧ワークコンパートメント
背面で独立したポケット。マチは無く、薄いタブレットやノートを収納するのに適している。
⑨PCスリーブ
そしてその内部には、17インチのノートPCやタブレット端末が収納可能なポケットが用意されている。
床に置いた際に直接衝撃が加わらないよう、底部からは離れた位置にポケットがあげられている仕様だ。
⑩メッシュポケット
その手前にはメッシュポケットが付属。メモやノートなどのステーショナリー小物が入りそうなポケットと、ペン用のポケット。ここも仕事時は上手く使いたくなる部分。
⑪オーガナイザーポケット
その上の本体側部分には、オーガナイザーポケットを配置。
内部に4つのストレッチメッシュスリーブを配置しており、細々した物をここで整理できそうだ。
PC周りの配線やメモリーカードなど、紛失したり雑多になりそうなガジェット小物を入れても良いかもしれない。
⑫シークレットポケット
そして最後のシークレットポケット。
ABLE CARRYユーザーにはお馴染みの隠しポケット。Max backpackは背面のショルダーハーネス上についていた。
因みにDaily Backpackも同様の位置についているが、Max backpackはかなり大きめのシークレットポケット。手のひら1個分あるので、持ち主だけが知る様々な物を収納出来そうだ。
という事で収納を紹介してみた。
これだけ収納してもまだまだ入る。30Lという容量はやはり頼れるものがあり、機能性と合わせて僕らユーザーの満足度を上げてくれるだろう。
【ABLE CARRY】Max backpackひとつで、遊びも仕事も旅行にも
という事で今回はABLE CARRYのMax backpackを紹介してみた。
まとめてみると
・30Lの大容量サイズと安定性で、どんな状況でも使える安心感
・オンオフ兼用のバックパックとして、1つで使い分けができる汎用性
・2つのコンパートメントからなる多彩な収納で、ユーザーの満足度が高い
実際に使ってみて大きく感じた面は、こんなところだ。
現代の生活において旅行や出張の機会は確かに減少したかもしれない。しかし実際に使用した感じとしては、その容量への安心感や汎用性の高さが使いやすく、1つ持っておいて間違いないバックパックだと感じた。
高いスペックを搭載しつつ、ユーザーの高い満足度を獲得する様なプロダクトを生み出し続けているABLE CARRYのバックパックシリーズ。
今後も注目のバックパックブランドとして、目が離せない存在になりそうだ。
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